1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「労働環境」と「資金援助」、臨床研究の課題◆Vol.12

「労働環境」と「資金援助」、臨床研究の課題◆Vol.12

医師調査 2014年3月14日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

Q.18 日本の臨床研究の課題は何だと考えますか? Q18では、米国のNIH(米国立衛生研究所)のような役割を担う「日本医療研究開発機構」(仮称)の設立に向けて議論が進んでいることを受けて、日本の臨床研究の課題について、複数選択可能な方式で聞いた。 最も多かった回答は「医療従事者の労働環境」で56.7%、次いで「公的な資金援助」が49.2%という結果となった。今年1月の「医療分野の研究開発に関する総合戦略」では、従来の予算を一元化した上で、重視する観点として、「基礎研究成果を実用化につなぐ体制の構築」「医薬品・医療機器開発の新たな仕組みの構築」「ICTに関する取り組み」など、システムの変更で取り組む方針だが、現場の医師は「労働環境」「公的資金」など、新たなシステム作り以前の問題が多いと考えていることが伺える。 3位は「研究者の育成体制と環境」で44.7%。論文関連の疑惑が続いている中で、4位は「研究者の知識やモラル」となった。新薬の開発などで問題視されてきた「トランスレーショナルリサーチ」は22.9%。 「その他」の回答では、「機構は天下り先になるだけで、研究者の自由にならない」「官僚...