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24時間対応がかかりつけ医の基本 - 宇都宮啓・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2014年4月2日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――外来の改定では、主治医機能を評価する「地域包括診療料」の新設がポイントです。改めてお聞きしますが、どんな機能を主治医には期待されているのでしょうか。 宇都宮啓氏は「患者さんに24時間対応する役割を果たすのが、本来のかかりつけ医」との考えを示す。 「今の医師は、臓器や病気しか診ず、患者さんを診ない」と言われることもあります。中には自分の専門しか診ない医師もいるため、患者さんは「最初からさまざまな診療科の医師がいる大病院に行った方が安心」と考えてしまう。しかし、それは違うと思います。患者さんと人間関係を築き、「この患者さんの健康問題は、基本的に全て分かります」という、主治医(かかりつけ医)が必要でしょう。 「この患者さんは、腰が痛いから○○整形外科に、白内障については△△眼科」などと、状況を全て把握して、適切なところに紹介する。服用している薬についても全てを把握し、相互作用や重複投薬などをチェックする。治療だけでなく、健康の心配事があった時に、気軽に相談に乗る。高齢者については「もう少し状況が悪くなったら、介護も必要だね」と経過を見つつ、見守る。そうした、あるべき「町医者」の姿とも言う...