1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 在宅専門クリニック、1割強減収の危機

在宅専門クリニック、1割強減収の危機

レポート 2014年3月24日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「今改定で当初、今まで通りにやれば、総収入の約12%が減少になると試算され、経営的に重大な問題になることが分かった。やればやるほど、施設在宅は赤字になってしまうため、一時は、撤退や制限も考えた。改定発表から、苦悩の日々だった。“悪徳医療機関”をつぶすための改定により、いい医療機関もつぶれてしまいかねない」 3月22日に東京都内で開催された、第1回全国在宅療養支援診療所連絡会全国大会のシンポジウム「2014年度在宅医療の診療報酬について考える~緊急提言~」で、現場の苦悩を吐露したのは、もりおか往診クリニック(盛岡市)院長の木村幸博氏だ。 今改定では、高齢者の集合住宅などを運営する業者から、患者紹介を受け、訪問診療を行い、報酬の一定額をキャッシュバックする“患者紹介ビジネス”にメスを入れるため、「同一建物」「同一日」の患者への在宅時医学総合管理料を約4分の1に大幅に減額するという、厳しい締め付けが行われた。今改定が2月12日に答申された後、現場から問題視する声が上がり、従来から地域のニーズに応じて施設在宅を手掛けてきた医療機関への配慮から、3月5日の改定通知では、算定要件が一定程度緩和され...