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理研の調査に疑問続々、STAP論文問題

レポート 2014年4月3日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の小保方晴子ユニットリーダーらがNature誌に掲載した「STAP細胞」の論文の不正疑惑について4月1日、「研究論文の疑義に関する調査委員会」(石井俊輔委員長:理研分子遺伝学研究室上席研究員)が調査報告書を公表し、理研の野依良治理事長らも同日会見した。電気泳動写真のレーンの画像の切り貼りについて「改ざん」、Nature誌の論文に、小保方氏の学位論文のものと酷似した画像があることついては「捏造」として、研究不正があったと結論づけた。 理研は今回の報告書を最終報告としたい考え。ただ、調査委員会の調査対象は6項目にとどまり、石井氏は「論文全体を対象にしたものでない」と認めた。ES細胞の混入や、小保方氏が「真正の画像」と主張するSTAP細胞画像については、「調べても分からない」(石井氏)として、調べないまま。理研の内規では、調査期間は「概ね150日間以内」となっていて、今回より詳細な調査ができた可能性があり、小保方氏も調査結果に真っ向から反論する中で、「特定国立研究開発法人(仮称)」の指定問題も抱える理研の調査が十分なものだったか、疑問が残っ...