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成田市の医学部新設、「将来に重大な禍根」

レポート 2014年4月8日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議は4月8日、緊急記者会見を開催し、政府の国家戦略特区で、成田市が「東京圏」の一部として指定され、医学部新設の検討が具体化している現状に対し、「大変、遺憾。日本の医療・医学教育の将来に重大な禍根を残す結果になることが強く懸念される」とし、同会議の総意として反対するとした(『成田・国際医療福祉大学の医学部新設、再浮上』を参照)。 全国医学部長病院長会議会長の別所正美氏(埼玉医科大学学長)。 国立大学医学部長会議と、日本私立医科大学協会も、同会議の声明の支持を表明。さらに、日本医学会会長の高久史麿氏も、同会議の声明を支持するとのコメントを公表している。近く文部科学省と厚生労働省に説明に行くほか、国会議員にも働きかける予定。 政府は、国家戦略特区における医学部新設を、(1)東北地方における医学部の新設との関係、(2)国家戦略特区の趣旨と求められる医学部像、(3)社会保障制度への影響――から検討するとしている。全国医学部長病院長会議会長の別所正美氏(埼玉医科大学学長)は、「これら3項目のいずれにも、大きな問題、矛盾点を内包している」と述べ、到底容認できないとした。 特に(2...