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お医者さんと研究者に知ってもらいたいMRのルール

オピニオン 2014年4月13日 (日)  関家一樹(企業の法務担当)

病院には様々な人が出入りしている。 お医者さん看護師さん、そして患者さん。そんな中にMRと呼ばれる人たちがいるのを一般の人はあまり知らない。 彼らは正式には「医薬情報担当者」と呼ばれ、製薬企業に所属し医療従事者に自社の医薬品の情報を提供するとともに、副作用情報の収集を行うことを業務としている。大仰な説明だが、要は製薬企業の営業担当だ。 そして医療業界の独特の慣習として、このMRが様々な支援をお医者さんに対して行うのだ。医療業界では長らく「あたりまえ」であったこの慣習であるが、近年では過剰な接待攻勢などが問題視され、順次自主規制が強化されてきていた。 そんな中、製薬企業ノバルティス・ファーマ社のMRが、東京大学医学部附属病院が医師主導で行うはずの白血病治療薬の臨床研究「SIGN研究」に、不正関与していたという問題が今年1月から報道され、この4月2日に社外調査委員会の調査報告書が公表された(『医師主導臨床研究の新規支援、全て一時中止、ノバルティス社』を参照)。 この調査報告書は元裁判官・検察官・厚労事務次官の弁護士スタッフによって作成され、今後の同様事例の司法判断や行政処分の参考となる可能...