1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 緊急母体搬送、決定から児娩出まで80分

緊急母体搬送、決定から児娩出まで80分

レポート 2014年4月14日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医療機能評価機構は4月14日、記者会見を開き、「第4回産科医療補償制度の再発防止に関する報告書」を公表、同制度の補償対象で緊急母体搬送された事例について検討したところ、「搬送決定から児娩出まで」の時間は平均80.8分であることが明らかになった。緊急母体搬送の詳細な実態が分析された例はあまりなく、貴重なデータだ(資料は、産科医療補償制度のホームページに掲載)。 産科医療補償制度の再発防止委員会委員長を務める池ノ上克氏。 分析したのは計37件で、80.8分の内訳は、「異常等の発見や診断から搬送決定まで」7.8分、「搬送決定から出発まで」24.7分、「出発から搬送先への到着まで」17.7分、「到着から緊急帝王切開手術開始まで」41.1分、「到着から児娩出まで」42.3分1。こうした実態を受け、報告書では、搬送時間短縮に向け、各地域における速やかな搬送体制作りだけでなく、搬送受け入れ分娩機関に対し、(1)搬送元と受け入れとの情報連携、(2)事前の準備(各部門への事前連絡、検査・手術等の準備など)――などを求めている。 産科医療補償制度の再発防止委員会委員長を務める池ノ上克氏(宮崎市郡医師会...