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内科、小児科、救急の基本領域研修必須 - 吉村博邦・北里大学名誉教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年4月18日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「総合診療専門医が持つべき医学的な知識および技術」を決めることにより、具体的な医師像が見えてくる。 はい。さらに、総合診療専門医の在り方を考える際、幾つかの留意事項があります。一つは、繰り返しになりますが、「地域を診る視点」が重要であること。また、高齢者の場合、複数の疾患を持つことが多いので、「腰が痛いなら、整形外科に行ってください」とか、「血圧が高いから、循環器」などと言うのではなく、必要な初期対応はしてもらいたい。治療よりもケアを重視するほか、看取り、在宅への取り組みも必要です。 吉村博邦氏は、総合診療専門医の特徴として、「地域を診る」視点の重要性を強調する。 さらに、大学病院などの総合診療部門の多くは、今は内科のバックグラウンドを持った医師が担っていますが、今後は「地域を診る視点」を持った、総合診療専門医にも活躍してもらいたい。特に、大学病院に勤務する場合、総合診療専門医を育成する教育者としての役割も担ってほしい。 重要なのは、研修プログラムです。初期臨床研修を終えた若い先生方が、総合診療専門医に入るコースが基本になります。しかし、それだけでなく、他領域の専門医取得者、例えば...