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帝王切開術、10%もの大幅ダウン、撤回求め調停

レポート 2014年4月17日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

池下レディースチャイルドクリニック(東京都江戸川区)院長の池下久弥氏は4月15日、2014年度診療報酬改定で、帝王切開手術が約10%という大幅引き下げになったことを不服として、東京簡易裁判所に同改定が無効であることを確認する調停を申し立てた。調停の相手は、社会保険診療報酬支払基金と東京都国民健康保険団体連合会。 2014年度改定では、帝王切開術が2万2160点から2020点減の2万140点に、前置胎盤を合併する帝王切開術では2万4520点から2880点減の2万1640点にそれぞれ引き下げられた。 池下レディースチャイルドクリニック院長の池下久弥氏は、「今改定で、産科医療はまさに崩壊しかねない」と危機感を募らせる。 池下氏は、調停に踏み切った理由について、「今改定で、産科医療はまさに崩壊しかねない。改定前でも帝王切開術は、採算ギリギリのところでやっていたのに、今改定で引き下げになる一方、材料費等は消費税率のアップで上がっており、採算は合わなくなる。厚生労働省は、産科医療、特に産科診療所を崩壊させるつもりなのか」と説明し、憤りを隠さない。 日本の分娩数は年間約100万件であり、うち約20万...