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千葉大の降圧剤論文に撤回勧告、調査委

レポート 2014年4月26日 (土)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」を巡る論文不正疑惑で、千葉大学は4月25日、同大のディオバンの臨床試験「the Valsartan Amlodipine Randomized Trial(通称:VART study)」に関する同大の「研究活動の不正行為対策委員会」(委員長:松元亮治千葉大理事)による内部調査の報告書を公表し、同大で記者会見した(資料は、同大学のホームページに掲載)。 大学病院におけるカルテなどの資料、解析データセット、論文掲載データの間に多くの不一致があり、解析手法の妥当性の問題もあることから「科学的価値は乏しい」、ノバルティスファーマ社の元社員に解析を依頼していか可能性が「高い」として、データ操作の可能性も否定せず、「信頼性も低い」として、論文の撤回を勧告した上で、松元氏らは謝罪した。Ca拮抗薬のアムロジピンと比較した場合の、ディオバンの心臓や腎臓に対する保護効果についても否定した。 昨年12月の中間報告では、「不正はない」としていた(『千葉大、第三者機関の調査結果公表に至らず、論文不正疑惑』を参照)。一転して、撤回勧告となり、委員の1人で、千葉大理事の中谷晴昭氏は、「中間報告は...