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「医師派遣、連携、ICT、総合医」が柱 - 尾身茂・JCHO理事長に聞く◆Vol,2

インタビュー 2014年5月13日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――独立行政法人として、地域医療への取り組みに上乗せして取り組む課題があるとのことです。 ええ。医療は公的な側面を持っていることは間違いありません。診療報酬の主な財源は、国民が支払った保険料と税金です。その診療報酬が収入になっているわけです。職業人としてのプロフェショナルフリーダムは保証される必要がありますが、一方で社会のニーズもある。自分たちの経営や利益だけでなく、地域のニーズを踏まえたスタイルがあってもいい。特に独立行政法人であるJCHOは、そうしたことを考える必要があります。 したがって、まず前提として、地域の実情に合わせて今までと同様に、あるいは今まで以上にやること。その上で、独立行政法人として四つの課題があります。第一は、医師不足問題の解決です。我々の病院も医師が余っているわけではありませんが、我々よりもっと厳しい地域があります。例えば、福島県。福島第一原発事故と、東日本大震災の津波の被害を受けた地域に対する医療支援は大切です。既に福島県の浪江町に、医師とリハビリの専門職、管理栄養士を派遣することを決定しました。この5月7日に調印式を行います(編集部注:インタビューは2014...