1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 臨床研究「データ5年保存」「監査義務付け」、新指針

臨床研究「データ5年保存」「監査義務付け」、新指針

レポート 2014年5月2日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

厚生労働省と文部科学省による「疫学研究に関する倫理指針」と「臨床研究に関する倫理指針」の合同の見直し会議が5月1日に開かれ、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の草案をまとめた。ノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」を巡る論文不正疑惑を受ける形で、利益相反(COI)管理や、研究責任者にモニタリングや外部監査を義務付けている。データ保存については、研究終了から5年間の保存するように求めている。今後パブリックコメントを経て、正式に決定する。 データ「できるだけ長期保存」の努力義務 合同指針の適用範囲は、「日本の研究機関による研究か、国内で実施される医学系研究」で、治験などの法令の規定に基づく研究などは対象外となる。今回の見直しで、ディオバンの問題に対応する形で追加されたのは、(1)COI管理、(2)研究の資料と情報などの保存、(3)モニタリングと監査の実施――の3点。いずれも現行の指針では、定めていない。 (1)のCOI管理については、研究者に対しては「自らのCOIについて適切に管理」、研究責任者には「医薬品等の有効性、安全性に関する研究の場合、COIに関する状況を把握し、研...