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総合診療専門医の「見える化」が必要

レポート 2014年5月11日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

5月10日に開催された第5回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会のシンポジウム「国民からの期待に応えられる総合診療専門医の育成を目指して」で、行政、病院経営者、患者、メディアの立場から、総合診療専門医に期待される役割や今後の課題などが提言された。 患者の立場から、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は、急速な高齢化、複数疾患を抱える患者の増加を踏まえ、総合診療専門医の必要性が高まっているものの、「家庭医、プライマリ・ケア医、総合診療医など様々な呼称があり、患者が戸惑っている」と指摘。「見える化」、つまり総合診療専門医の守備範囲や役割を明確にし、どこで活躍しているかなどが一般に分かる形で提示し、個々の患者が自分に合った専門医を選べる体制作りが急務であるとした。 NHK放送文化研究所世論調査部の岩本裕氏は、東京医科大学病院で2002、2003年に心臓血管外科の専門医による手術での患者死亡例が続いた際、事故調査の結果、「未熟な医師によるミス」とされた事件を例に挙げ、「専門医は高度なレベル、あるいは最低レベルを保証するのか。そのいずれでもないのか」と問いかけ、専門医全...