脳卒中専門医、4割が燃え尽き症候群
レポート
2014年5月15日 (木)
池田宏之(m3.com編集部)
日本の脳卒中専門医の約4割が、長時間労働や睡眠不足などで、離人症を伴い「立ち去り型サボタージュ」につながる「燃え尽き症候群」に陥っていることが、九州大学大学院医学研究院の飯原弘二教授や国立循環器病研究センターなどの調査で分かった。 約2割とされる一般市民と比べると、2倍近い割合となっていて、「睡眠時間や休日の増加と労働時間の短縮で、解消が期待できる」としている。調査の結果は、5月13日付の米・Circulation誌の附属誌に発表された(概要は、国循のホームページ、論文全文はこちら)。 調査は、2011年に、東日本大震災の被災地域を除く日本全国の1万741人の脳卒中専門診療医に調査票を送り、2564人から有効回答を得た。「燃え尽き症候群」の認定に当たっては、国際的な基準指標であるMBI(Maslach Burnout Inventory)を用いた。 結果を見ると、回答者の41.1%が、「燃え尽き症候群」に該当し、20%以上は「重度」と認定された。米国の神経外科医のうち、4割程度に「燃え尽き症候群の疑いがある」ことが知られていて、日本でも状況は大きく変わらなかった。 リスクとしては、まず...
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