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「選択療養」、患者要望なく提言

レポート 2014年5月28日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

政府の規制改革会議(議長:岡素之・住友商事相談役)は5月28日、患者と医師の同意で保険外の診療が受けられる「選択療養(仮称)」を導入するように求める意見をまとめた(資料は、内閣府のホームページに掲載)。会議終了後に記者会見に臨んだ岡氏は、「(医療機関起点の現行の評価療養制度と違い)患者が起点となる」「患者の選択肢を増やす」と繰り返し、制度創設の意義について強調したが、患者団体から新制度創設の要望は来ていない点も明かし、新制度の意義に疑問も残った。 新制度では、患者の同意を義務付けるほか、「選択療養(仮称)」実施の申請から承認まで「3カ月より早くする」(同会議事務局)方針。今後、厚生労働省などと協議する方針だが、岡氏は「基本的に今回の意見が、そのまま6月半ばに出す規制改革会議の答申に盛り込まれる」との考えを示した。 規制改革会議の岡素之議長は、患者から要望がない点について「サイレント・マジョリティがいる」とした。 「診療計画」やエビデンス提出が義務 意見書や岡氏によると、「選択療養(仮称)」の意義としては、安全性・有効性を確認した上で、患者の治療の選択肢を拡大する点や、必要な保険外診療を...