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地域別の「支出目標」設定で、医療費抑制を

レポート 2014年5月31日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

財政制度等審議会は5月30日、「財政健全化に向けた基本的考え方」をまとめ、麻生財務相に提出した。財政再建に向けて、医療・介護分野では、特に重点的に取り組むべき課題として、実効性ある「支出目標」の導入、薬価の毎年改定、特別養護老人ホーム等の内部留保も踏まえた介護報酬の適正化の3点を挙げ、「避けて通ることは許されない改革の道であることをあらかじめ指摘しておく。当審議会として断固実現を求める」と強調した(資料は、財務省のホームページに掲載)。 「支出目標」は、レセプトデータを分析し、人口・年齢構成や疾病構造などを踏まえ、医療費のあるべき水準を地域ごとに設定する。「合理的でない医療費の地域差や伸び」を是正し、医療費の効率化につなげるのが狙い。フランスの医療費支出目標制度(ONDAM)が手本だ。医療費水準の標準的な計算式を策定し、2015年からの地域医療ビジョン策定に間に合うよう、「一連の作業は遅くとも今後1年以内の完了を目途とする」と早急な対応を求めている。 薬価改定については、「いたずらな患者負担、保険料負担、公費負担が生じるなど、国民経済上の明らかな弊害の一方で、薬価調査、さらには薬価改定...