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「寄附金で研究」否定せず、高血圧学会提言

レポート 2014年6月3日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」の臨床研究における不正疑惑を受けて、日本高血圧学会は、会内に設置した「臨床研究に関わるあり方委員会」の提言を5月末に、ホームページ上で公表した(資料は、同学会ホームページ)。 提言では、同学会が、研究をする学会員に生物統計学や臨床疫学に関する助言や専門家の紹介サービスを提供し、学会のホームページで過去や進行中の研究情報を公開することなどを提言している。日本学術会議などは、医師主導臨床研究について、「奨学寄附金」でなく「契約」で実施するように求めているたが、提言では、「契約による研究と寄附金による研究を明確に区別できるように」と述べるにとどまり、寄附金による研究を否定していない。 同学会は、データの意図的な操作が否定されず、論文撤回勧告に至った千葉大学におけるVART Studyに対して、2013年7月に「問題なし」とするなど、学会としての姿勢を疑問視する声は根強く、提言の内容が実効性のある施策に結び付いていくかは不透明な状況。提言の日付は5月24日。 委員の半数が身内 同提言をまとめた委員会は、12人から成るが、同学会の理事5人、同学会評議員1人が含まれ、半数は「身...