1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「個別指導、8000件ノルマ」を批判、日医

「個別指導、8000件ノルマ」を批判、日医

レポート 2014年6月5日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会は6月5日、「保険診療における指導・監査等について」をテーマに定例記者懇話会を開催した。常任理事の鈴木邦彦氏は、2008年度から2012年度までの5カ年において「毎年8000カ所の個別指導を目指す」としている目標が、期間が過ぎてもなお引用され、「行政のノルマとなり、件数をこなすことが目的化している」と問題視した。 もっとも、鈴木氏は、指導・監査について、高点数を対象とした集団的個別指導の実施をはじめ、幾つかの問題点を指摘したものの、改善に向けた厚生労働省への働きかけについては、「まずは運用の見直しから始めることになっている。現在、交渉を進めている部分もあり、引き続き取り組んでいく」と答えるにとどまった。 「毎年8000カ所」の目標は、2007年6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針2007」に盛り込まれた。これを踏まえ、朝日新聞は5月11日付の朝刊で、「対象、8000医療機関の半数が調査放置」との趣旨で報道。鈴木氏の発言はこの報道への批判だ。 そのほか鈴木氏は、指導・監査に関する問題点として、(1)集団的個別指導が高点数を選定基準としている、(2)新規指導で再指導になっ...