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禁忌薬の投与事故、女子医大が謝罪会見

レポート 2014年6月12日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京女子医科大学理事長の吉岡俊正氏は6月12日、小児の鎮静用には禁忌のプロポフォール投与後、2歳10カ月の男児が今年2月に死亡した件で会見し、「死亡事故について、大学としての責任を痛感している」と述べ、死亡した男児および遺族に、「心からお詫び申し上げる」と謝罪した。今回の事故で女子医大が会見をするのは初めて。遺族側は5月22日に会見している(『医師ら10人の被害届提出へ、女子医大事故』を参照)。 原因分析と再発防止策をまとめた院内事故調査の中間報告書は5月30日に関東信越厚生局と東京都、さらには遺族に渡しているが、遺族の承諾が得られないことから、現時点では公表できないという。注目される男児死亡とプロポフォールとの因果関係について、女子医大病院副院長で医療安全担当の上塚芳郎氏は、「臨床症状から、因果関係があったのではないかとみている」と説明。「医療ミスかどうか」との質問に、病院長の永井厚志氏は、「現在警察が捜査中なので、捜査の行方を見守りたい。現時点では申し上げることができない」と述べたものの、「今回の事例については、遺族に対する補償は必要だと考えている」との見方を示した。 記者会見の冒...