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女子医大の理事長ら、全幹部の退陣を要求

レポート 2014年6月13日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京女子医科大学学長の笠貫宏氏は6月12日の午後、記者会見を開き、11日付で、学長個人名で、学校法人女子医大の理事長の吉岡俊正氏、理事・評議員・監事・顧問の全員、計約35人に退陣要求を出したことを明らかにした。今後、厚生労働省と文部科学省、国会議員に対し、今年2月に女子医大病院で起きた禁忌薬の投与事故を含めて、禁忌薬や劇薬などの使用実態を調査し、対応策を提示することも要望する予定だ。 禁忌薬の投与事故とは、今年2月に、小児の鎮静用には禁忌のプロポフォール投与後、男児が死亡した事故。6月12日の午前中に吉岡理事長らが、大学と病院の公式な立場で会見し、経過などを説明している(『禁忌薬の投与事故、女子医大が謝罪会見』を参照)。笠貫氏の会見は個人の立場であり、それに先立つ6月5日には、女子医大医学部長の高桑雄一氏らも独自に会見した。いずれも吉岡理事長の了承を得ていない。笠貫学長は、「これは内部紛争の話ではなく、人の命をどう受け止めるのか、その正義の問題だと思う。内部紛争の話に矮小化してもらいたくない」と強調するものの、禁忌薬の投与事故をきっかけに、女子医大の内部紛争が顕在化したのは明らかだ。 ...