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「患者申出療養」、来年の法案提出目指す

レポート 2014年6月14日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は6月13日、規制改革に関する答申をまとめ、安倍晋三首相に提出した。農業と雇用と並んで、「岩盤規制」と呼ばれる医療では、9分野にわたり、多数の規制改革項目が盛り込まれた(資料は、内閣府のホームページに掲載)。 中でも最大の柱は、患者の希望によって保険診療と保険外診療の併用が可能になる「患者申出療養(仮称)」の創設だ。「次期通常国会への関連法案の提出を目指す」と提唱している。規制改革会議は当初、「選択療養(仮称)」の創設を目指していたが、医療界の反対が強く、安全性・有効性を評価するプロセスが加わり、将来的には保険収載を目指す点が追加され、「患者申出療養(仮称)」に落ち着いた。現行の保険外併用療養制度の拡大に近いことから、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会は、同制度を支持する意向を表明している(『日医「患者申出療養」を了承』を参照)。 医療提供体制の関連では、従来の規制改革にはなかった新たな項目として、「プライマリ・ケア体制の確立」が入ったのが注目点だ。折しも、日本専門医機構が創設され、総合診療専門医の新設に向け、検討が進められている(...