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日医、「医療で経済成長」に異論

レポート 2014年6月19日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

政府の規制改革会議、経済財政諮問会議、産業競争力会議の3会議で、医療における規制改革や成長産業化の方針が大筋でまとまったことを受けて、日本医師会は6月18日の会見で、考え方を述べた。日本再興戦略の改定案で、「医療を成長のエンジンとする」とされたことについては、会長の横倉義武氏は、「『医は仁術』が日本の医療の本質」「医療本体は経済成長の道具にならない」などと異論を述べた。 医療の「成長産業化」と「規制改革」の象徴として、政府がたびたび言及するのが、患者の要望で保険外併用療養の項目が追加できる「患者申出療養制度(仮称)」。制度について、日医は「現状の評価療養のリフォーム」(中川俊男副会長)と受け止めることで落ち着いた(資料は、日医のホームページ)。 医療における規制を、「岩盤規制」とみなす経済界の動き方がある中、中川氏は、政府側の意図について、「我々は必要な規制と思うが、規制を少し切り崩したことを、政府の対外的な実績としたかったのでは」と発言。安全性と有効性の確保と保険収載前提を主張してきた日医が「実」を取り、政府側が新制度の新設という「名」を取った形となったことを伺わせた。 ただ、「患者...