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武田、CASE-J試験に一貫して関与

レポート 2014年6月23日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

武田薬品工業の降圧剤ARB(プロプレス)とCa拮抗薬(アムロジピン)を比較した医師主導臨床研究「CASE-J試験」について、同社社員が、試験計画の段階から関わり、サブ解析の時点では、社員の働きかけにより糖尿病新規発症の解析項目が追加され、結果を広告に利用していたことが判明した。同社が弁護士事務所に依頼していた第三者委員会が調査結果報告書をまとめ、両者が6月20日に記者会見を開き、明らかにした。第三者委員会は、「武田薬品がブロプレスの付加価値最大化と売上最大化を図る目的のために、その企画段階から学会発表まで一貫して関与していた」と認定した。 武田薬品の長谷川閑史社長は「公正性に疑念を生じさせかねない関与や働きかけがあり、患者や医療関係者に深くおわびする」と謝罪した。関係者の処分などについては、社内のコンプライアンス委員会に委ねる考えを示し、自身の責任について長谷川氏は、「重く受け止めている。これから考える」とした。 CASE-J試験の結果をまとめた論文については、「データ捏造・改ざんは確認できなかった」という結論となった。アムロジピン群との心血管系イベントの発生率の比較については、多くの...