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「パンドラの箱を開けた」、女子医大学長

レポート 2014年7月5日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京女子医科大学学長の笠貫宏氏は7月4日、文部科学省内で記者会見を開き、「私は、パンドラの箱を開けたと言われる」と述べ、大学の建物が老朽化し、耐震上問題を抱えていても、財政状況の悪化から改築ができないなどの「女子医大の危機」に直面していると説明。同大理事長の吉岡俊正氏ら大学全幹部が退陣し、国や有識者などが調査・検討し、「実績ある貴重な公共財」(笠貫氏)として、女子医大を再生させる必要性を訴えた。 当初は他に3人の教授も同席予定だったが、笠貫宏学長が一人で会見。約1時間30分に及んだ。 笠貫氏らは6月12日にも、大学のガバナンスに問題があるとし、医学部長の高桑雄一氏らと記者会見を開き、吉岡理事長らの退陣を求めていた(『女子医大の理事長ら、全幹部の退陣を要求』を参照)。 「こうした行動が、学内の内部紛争、権力闘争と言われるのは、痛恨の極み」。こう語りつつも、笠貫学長は、大学建物の耐震上の問題を何度も指摘し、教職員や学生、患者の安全が損なわれる危険性があることから、「今の学校法人の体制では、対応は困難なので、全役員の退陣を要求した。既にこの問題は、一大学で解決できる枠を超えている。透明性や公...