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商業的資金提供ゼロの方針、ノバルティス社

レポート 2014年7月9日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

スイス・ノバルティスファーマ社は7月8日、世界共通で適用する医師主導臨床研究の新たなガイドラインを公表した(資料は、ノバルティス社のホームページに掲載)。新しいガイドラインでは、資金提供を実施する際の透明性確保を強調した上で、医師主導臨床研究に対して、商業的な資金提供や影響を一切認めない方針を打ち出している。研究結果などを公表する研究者との間には、契約を締結する。 日本のノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」の医師主導臨床研究に関連して、ノバルティス社の元社員がデータを改ざんした薬事法違反の容疑で逮捕される事態になったことなどへの対応とみられる。 新ガイドラインでは、医学研究の重要性を認めた上で、倫理やガバナンス、透明性の確保をうたっている。その上で、「医師主導臨床研究のいかなる側面でも、商業的な資金提供、関与、影響を認めない」方針を打ち出している。商業から離れて資金や薬剤を提供する場合は、「明文化された合意」に基づき、研究者に提供するとされている。 スイス・ノバルティス社のデビッド・エプスタイン社長は、独立した医師主導臨床研究が新薬開発や未知の医学的なニーズの発見につながる重要...