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慈恵医大、講師を懲戒解雇、科研費不正

レポート 2014年7月19日 (土)  池田宏之(m3.com編集部)

東京慈恵会医科大学は7月18日、同大総合健診・予防医学センターの高橋宏樹・元講師が11年間にわたり、文部科学省の科研費の不正申請を続け、約7000万円を不正受給していたと発表した。2014年6月26日付で、懲戒解雇した(資料は、同大のホームページに掲載)。 高橋氏は約10年前に発覚した同大の科研費不正受給・利用にも関与し、受給資格が5年間停止されていたが、停止期間中も、他人のIDを使うなどして、不正申請・受給を繰り返していた。同大は再発を防げなかったことになり、会見した同大学学長の松藤千弥氏は「不正が繰り返された事態の重大さを深刻に受け止める。国民や関係各位に深くお詫びする」と謝罪した。同大学は今後、不正受給分の返還や、補助金適正化法違法の可能性も含めて、対応を検討する。 同大は、高橋氏の上司だった同センター教授の銭谷幹男氏や、高橋氏に科研費申請用のIDを貸与していた助教授ら、合わせて15人も減給やけん責などの処分を下した。同大は、高橋氏の以前の所属講座や、大学全体の研究者に対するサンプリング調査を実施したが、他の不正は見つからなかったという。 科研費の不正受給について、再発防止ができ...