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室蘭と久瀬村で家庭医療の基礎学ぶ◆Vol.4

スペシャル企画 2014年8月12日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

2年間の初期研修の間、家庭医療に進むという思いが確信に変わった。しかし、当時は、学会認定の家庭医の研修制度はなかった。 2001年に、北海道家庭医療学センターの家庭医療の研修医になりました。同センターの3期生です。当時は学会による家庭医の養成プログラム認定は始っておらず、北海道家庭医療学センター独自のプログラムでした。また、当時は、葛西先生のほかは、後期研修医しかいませんでした。今から考えると、指導体制は極めて貧弱で、研修プログラムも、また北海道家庭医療学センターそのものも、「これから作っていこう」という創成期に近い時期でした。ただ、今は家庭医療の研修先は非常に増えているので、悩むでしょうが、僕の場合は初めから、後期も含めて北海道家庭医療学センターでやろうと決めていたので、迷いはありませんでした。 後期研修は、全国5カ所の多様なタイプの診療所を回りながら、家庭医としての知識、技能、地域を見る視点などを養っていくプログラムでした。最初は岐阜県の久瀬村で、3カ月間研修。その後に北海道に戻り、今は僕たちが運営している更別村の診療所に9カ月。残りの1年間弱は室蘭にいて、前半が東室蘭サテライトク...