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世界の医療の常識を作るコクラン-森臨太郎・コクラン共同計画日本支部長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2014年7月30日 (水)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

臨床研究のシステマティック・レビューで世界中に「Evidence-based Medicine」を広めてきたコクラン共同計画が2014年5月に、日本支部を設立した。1992年に英国で始まったコクラン共同計画が、欧米やアジア各国に広がる中、日本には20年以上経過してようやく支部ができたことになる。日本支部設立の狙いや、日本の臨床研究や医療の在り方の影響について、コクラン共同計画日本支部の森臨太郎支部長(国立成育医療研究センター政策科学研究部長)に聞いた(2014年6月24日にインタビュー。4回の連載)。 ――コクランについて簡単に教えてください。 コクラン共同計画は20年と少し経過しましたが、コクランのシステマティック・レビューの作成が一番の役目です。システマティック・レビューを開発したのは、コクラン共同計画と言われていて、システマティック・レビューのゴールデンスタンダードになっています。欧米でメジャーな存在になったのは、「EBM=コクランのシステマティック・レビュー」といったイメージが根付いたことがあります。 コクランシステマティック・レビューは、簡単に言うと、診療課題に対する臨床研究...