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ノバ社に厚労省が業務改善命令、副作用報告漏れ

レポート 2014年8月1日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

慢性骨髄性白血病(CML)治療薬に関する副作用報告が遅延する薬事法違反の事実があったとして、厚生労働省は7月31日、ノバルティスファーマ社に対して、副作用報告の徹底や社員教育の実施を求める業務改善命令を出した(資料は、ノバルティス社のホームページ)。1つの医師主導臨床研究と1つの患者向けアンケートにおいて、2010年以降、CML治療薬であるグリベックとタシグナによる重篤な副作用16例、21件が報告から漏れていた。死亡事例はなかった。 いずれもMRから、社内の安全管理統括部門に伝わっておらず、原因について「営業活動に重きを置いたり、上司による(報告実施の)確認が十分でなかった可能性がある」(ノバルティス社広報)という。副作用報告で業務改善命令にいたるのは珍しく、「会社として報告する体制がしっかりできていなかったことを重視した結果」(厚労省監視指導・麻薬対策課)。ノバルティス社は、今後1カ月以内に、厚労省に求められた是正措置と再発防止策を含む改善計画を、厚労省に提出する。 今回報告漏れが見つかったのは、いずれもCML治療薬であるグリベックとタシグナの副作用。薬事法においては、国内で発生し、...