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医学教育の自由度向上が必要◆Vol.3

スペシャル企画 2014年9月5日 (金)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

2014年4月からの後期研修先として選んだのは、福島県相馬市の相馬中央病院だ。原発事故で地域に影響が出て、救急や高齢化の問題を、身を持って感じている。 3年目になりましたが、勉強することは多いですし、臨床医として半人前です。夜間に患者を受け入れている病院も、地域に6つしかなくて、どこかが断ると、残りどこかに行くわけです。冷蔵庫に頭をぶつけた高齢女性が、相馬から(森田氏が当直をしていた)南相馬まで来てしまったことがあって、「外科」「内科」と決めすぎてしまうと、大変なことになると思っています。救急の受け入れ体制は、震災前より、弱くなっていると実感しているので、もう少し何とかできたら良いなと実感しています。心筋梗塞でも、現在2人重なると、 1人の患者は、仙台に送るような状況です。 周辺の病院は、もちろん努力をしていますが、受け入れ先となる科が存在しないとどうしようもない一方で、新しい科を作っても立ち行かなくなる可能性があります。病院の合併も、地域の実情に合わないように感じているので、ファジーなところでうまく連携できる形がないかと考えています。 高齢化への対応で今困っているのは、簡単に言うと、...