法律逸脱の“事故調”ガイドライン、阻止せよ
レポート
2014年8月9日 (土)
橋本佳子(m3.com編集長)
2008年の「第3次試案」「大綱案」の前後から、混迷を続ける“医療事故調”の議論……。先の通常国会で法律が成立、2015年10月から、医療事故調査制度がスタートすることが決まったものの、ガイドラインの策定など、制度の詳細設計をめぐる議論が、またもや迷走している。 全国医学部長病院長会議「大学病院の医療事故対策委員会」委員長で、昭和大学病院長の有賀徹氏。 議論の場は、厚生労働科学研究費補助金による「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」班。研究代表者を務めるのは、全日本病院協会会長の西澤寛俊氏だ。この「西澤研究班」に、班の内外から批判の声が相次いでいる(『“事故調”、「西澤研究班」に危機感』を参照)。 「議論は、とても健康なプロセスとは言い難い状況。またその内容にも問題が多い」。こう問題視するのは、「西澤研究班」のメンバーの一人、全国医学部長病院長会議「大学病院の医療事故対策委員会」委員長で、昭和大学病院長の有賀徹氏だ。 議論のプロセスを問題視しているのは、「議論すべき内容が非常に豊富なのに、議論する時間のないまま事態が進展している。時間と議論すべき内容とのディスクレパンシー(...
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