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医師法21条理解のカギは広尾病院高裁判決

オピニオン 2014年8月12日 (火)  小田原良治(日本医療法人協会常務理事)

8月10日、都内中央大学駿河台記念館において、日本医療法人協会主催「徹底討論!医師法第21条シンポジウム」が開催された。 台風接近の中、交通機関の乱れにも関わらず、病院幹部を中心に約60人が参加、熱気の中に笑いのある有意義な討議が行われた。参加者からは「医師法21条がよく理解できた」「いつの間にか時間が過ぎてしまった。また参加したい」などの声が聞かれ、好評であった。 シンポジウムは、台風のため欠席となった日野頌三日本医療法人協会会長に代わり、常務理事小田原良治の主催者挨拶に続き、医師法21条(外表異状)の解釈をめぐる問題解決の立役者三氏の基調講演が行われた。座長は、小田原が務めた。 弁護士・医師の田邉昇氏は、「広尾病院事件判決と外表異状の解説」のテーマで講演。「外表異状」の説明を500回ほども言い続けて、やっと理解されるまでに至ったと、繰り返し広報することの重要さを述べた(『医師法21条、法改正の必要なし - 田邉昇弁護士に聞く』を参照)。「外表異状」が理解されない理由の一つに弁護士が、広尾病院事件の最高裁判決のみを見て、高裁判決を勉強していないことにあると述べ、医師法21条解釈は東京...