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「マニュアル医師」は専門医にあらず◆Vol.2

スペシャル企画 2014年8月22日 (金)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――今の専門医制度は、3階建て、1階部分の基本領域は19と決まっていますが、2階、さらには3階部分の再整理が必要という議論になると思います。 池田 そのためにも、日本の医療全体を考え、グランドデザインについて、あらかじめ議論しておく必要があります。基本領域は、日本の医療の基盤をなす診療領域なので、関係学会の先生方に入ってもらい、議論を活性化させる。基本領域の上にサブスペシャリティを置く。この点までは、皆さんの共通理解が得られていると思います。 さらに「サブスペシャリティの上のサブサブスペシャリティ」まで細分化して専門医とするのか、あるいは技術認定を専門医制度の中でどのような位置付けにするか。この点も非常に重要です。「この技術を患者さんに提供するのであれば、一定のトレーニングを受けるべき」という形で認定しないと、患者さんに不利益を与えることにもなりかねません。どんな形で進めれば、国民に理解される形になるのかを考えておかなければなりません。 以前、専門医を取得していたにもかかわらず、腹腔鏡下手術を術者として初めて施行した結果、患者さんが死亡した事件がありました。そのような不幸は、決して起き...