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「専門医はスーパードクター」は誤解◆Vol.7

スペシャル企画 2014年9月26日 (金)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――お話をお聞きしていると、細かい点に意見の相違はあるものの、専門医制度に関する基本的な考えは一致していると思います。ただ、改革の実施には、さまざまなハードルが想定されます。中でも一番大きな問題は何だとお考えでしょうか。 嘉山 私は国民の理解だと思います。「専門医はスーパードクター」と考えている国民が、いまだにいます。その考えは捨て、「あなたが診てもらっている医師は、安心」という保障をするのが、専門医であることを理解してもらう。自身で治療ができなければ、適切な医師に紹介する。このように「安心を与える医師」、それが専門医です。 池田 日本専門医機構の立場から言えば、課題が非常に多いのが現実です。 従来は、各学会の中で、それぞれ専門医制度を運営してきたため、「隣の芝生」はあまり見えていなかった。「隣の芝生」が見えるようになると、「そんな工夫をしているのなら、私たちの領域も変えてみよう」「あの領域はここまでやっている。私たちの領域は少し問題」といった動きを誘発し、互いに協力し合うようになると、専門医の標準化が進むと思います。 何度も言いますが、専門医制度は、それぞれの診療領域のプロの集まりで...