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STAP検証「22回実施も、現時点でない」

レポート 2014年8月28日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の小保方晴子ユニットリーダーらがNature誌に掲載した「STAP細胞」の論文(7月2日付で撤回)の問題で、STAP細胞の存在の有無を確かめるための検証実験をしているCDBの研究実施責任者の丹羽仁史氏らが8月27日、都内で中間報告した(資料は理研のホームページ)。 現在までに、「(マウスの系統である)C57BL/6における脾臓由来の細胞を酸処理」する実験を22回実施。丹羽氏の検証実験では、撤回されたNature論文で「STAP細胞が得られた」とする条件だが、多能性の示す遺伝子マーカーのGFP蛍光が、「自家蛍光とみられる」(丹羽氏)といい、現在までにSTAP細胞が得られていないことを明らかにした。 計画では、8月にはキメラへの寄与や幹細胞の作成を検証する予定だったが、丹羽氏は「(STAP細胞の存在を示す)特異的なGFP蛍光が確認できない。(先に進んで)やる価値がないと判断した」と述べた(『ES細胞混入「可能性低い」と丹羽氏、検証実験へ』を参照)。ただ、丹羽氏は、今回中間報告で明らかにした実験に用いたマウス以外では、ES細胞が作りやすい場...