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“重篤副作用”2579症例報告漏れ、ノバ社

レポート 2014年9月1日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の慢性骨髄性白血病(CML)治療薬に関する副作用報告が遅延する薬事法違反で改善命令が出ていた問題で、ノバルティス社は8月29日、厚生労働省に対して、改善計画書を提出した(報告書は、ノバルティス社のホームページに掲載)。全社調査を実施した結果、重篤な事例で、ノバルティス社が「薬との因果関係あり」と判断した事例が、癌領域を中心に2579症例あることが判明し、厚労省に報告した。さらに6118症例について、調査を進めている。副作用につながる有害事象の報告についての社内教育を徹底した結果、安全管理統括部門への報告症例数が、前年比約40%増えたことも確認された。 癌領域に集中した報告漏れ 厚労省は、CML治療薬の問題で7月31日にノバルティス社に業務改善命令を出していた(『ノバ社に厚労省が業務改善命令、副作用報告漏れ』を参照)。項目の1つとして、ノバルティス社が、全社員に対して実施した報告漏れ事例についての調査結果も入っていた。 ノバルティス社は、全社員から記録の残っている副作用の恐れのある有害事象についての報告を求めた。最も古いもので、1992年に認知したものが含まれていた...