「口は災いのもと」で中医協委員に - 安達秀樹・京都府医師会副会長に聞く◆Vol.1
インタビュー
2014年9月4日 (木)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
「あの政権交代の混乱の中で、就任した時のことが、相当昔のように感じる。決して短い4年9月ではなかった。エビデンスベースで、公明正大な議論を行うことを常に心がけてきた」。7月30日の中医協総会で、この日を最後に委員を退任する京都府医師会副会長の安達秀樹氏は、こうあいさつした。日本医師会会長の横倉義武氏が2期目に入るのに伴い、2015年10月までの任期を1年以上残し、安達氏は途中交代した(『中医協委員、日医推薦は安達氏から松本氏に交代』を参照)。 委員就任は民主党政権誕生直後の2009年10月。医療界でも指折りの論客で知られる安達氏は、エビデンスに基づく中医協論議を求め、自らも理論と医療現場の実情を踏まえた活発な発言を展開してきた。安達氏に、自身が関わった過去3回の診療報酬改定の受け止め方や積み残した課題をお聞きした。話題は、広く社会保障制度や安倍政権の医療政策に及んだ(2014年8月22日にインタビュー。計6回の連載)。 ――まず初めに、民主党政権誕生直後の2009年10月、中医協委員に就任された当時のことを、改めてお伺いします。従来、中医協の診療側(2号側)委員は、日医の推薦で選ばれて...
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