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再診料の引き下げ問題、いまだ解決せず - 安達秀樹・京都府医師会副会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年9月10日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――診療報酬改定の全体を見据えながら、過不足ないデータを基に、個々の点数を評価することが重要とのことですが、先生が経験した2010年度、2012年度、2014年度の3回の改定で、どの程度、実現したのでしょうか。 それは難しいですが、例えば、今改定の「在宅医療の不適切事例」をめぐる議論はデータが不足だった可能性があります(同一日に「同一建物」に住む複数の患者を診察した場合、在宅時医学総合管理料と、特定施設入居時等医学総合管理料が4分の1へと、大幅に減額。『「夫婦」への訪問診療、在総管の減額対象外』を参照)。点数を大幅に下げたことは、メッセージ性としては非常に大きい。だから、非常に議論の中身は印象に残っています。 不適切事例は、リベートを払って、軽症の高齢者の紹介を受けて、高齢者住宅への訪問診療を行っていたことだけではありません。 もともと医療や介護がある程度必要な人の多くは、医療系と介護系の療養病床、つまり医師が配置されている施設に入っている。そうではない人たちが住んでいるのが、高齢者住宅。ですから、基本的には、あまり重症な人はいないはず。歩いて通院できる人に対し、訪問診療を、月に2回、...