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ディオバン、薬価は下落、市場規模は増加

レポート 2014年9月10日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は、中央社会保険医療協議会の薬価専門部会(部会長:西村万里子・明治学院大学法学部教授)の9月10日の会議で、「ディオバンおよびその類似薬の薬価と販売額の推移等について」というデータを提出した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 ディオバンの薬価は、7品目のARBの中でも、一番安く、2000年11月以降、一貫して下落している一方、市場規模は2011年までは増加の一途。ただし、2007年4月に、JIKEI Heart Studyの論文がランセット誌に掲載後も、市場規模は伸び続けているものの、その増加が論文の寄与によるものかどうかは、10日に提出された資料からは分からなかった。 日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、「(論文不正問題が)販売量や財政面に影響があるかどうかを判断するには、客観的な根拠が不足している。今日の時点で評価するのは難しいのではないか」と指摘。その上で、「薬剤師の立場から言えば、この問題は不愉快、かつ許し難い問題」と述べ、医薬品そのものへの信頼だけでなく、薬剤師と患者との信頼関係も損ないかねない問題であるとし、「今後、薬事法、その他に照らして、適切な処置が取ら...