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漢方治療の標準化・可視化を

オピニオン 2014年9月11日 (木)  岡光序治(会社経営、元厚生省勤務)

◆現状 漢方への関心が高まってきています。2000年10月の日経メディカルの調査では、72%の医師が漢方薬を使用している、とのことです。(近時、90%という数字も言われています) 医学教育の場では、2001年「医学教育モデル・コア・カリキュラム-教育内容ガイドライン」の一般目標「診療に必要な薬物治療の基本原理を学ぶ」の到達目標に「和漢薬を概説できる」が追加掲載され、医学教育カリキュラムの中に徐々に漢方医学教育の講義が盛り込まれるようになり、2007年度には全国80医科系大学すべてのカリキュラムに漢方の講義が組み込まれ、2008年度には漢方医学を8コマ以上必須とする大学が68大学となっています。 公的医療保険においては、1967年(昭和42年)武見太郎日本医師会長の尽力で漢方薬が薬価収載され、1975年以降148処方、200種類の漢方生薬が保険適用となっています。(しかし、保険薬に占める漢方薬の割合は2%前後とか、本当の意味での普及はそれほど進んでいないとも言えそうです。) ◆漢方医学の歴史(概説) 飛鳥・白鳳時代以来、明治の初年に医師の資格試験が西洋医学のみに限られるまでのおよそ150...