WHOのGL準拠の “事故調”を - 中島和江・阪大病院中央クオリティマネジメント部部長に聞く◆Vol.1
インタビュー
2014年10月7日 (火)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
世界各国における医療安全への取り組みの基本になっているのが、2005年に発表された「有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン」。その監訳を担当したのが、大阪大学医学部附属病院中央クオリティマネジメント部の部長・病院教授の中島和江氏だ。 このWHOガイドラインについて、「ドラフト(草案)であり、必ずしも準拠する必要ない」と指摘する向きもあるが、準拠しなければ「再発防止」と「責任追及」が一体化した医療事故調査制度になり、真に医療安全に資する制度の構築は難しい。 中島氏にWHOガイドラインの意味、2015年10月に開始予定の医療事故調査制度に対する意見、大阪大学病院の医療安全の取り組みなどをお聞きした(2014年9月5日にインタビュー。計7回の連載)。 ――2005年の「有害事象の報告・学習システムのためのWHOガイドライン」が作成された経緯についてお教えください。 中島和江氏 1984年神戸女子薬科大学卒業、1988年大阪大学医学部医学科卒業、内科医として臨床に従事後、1996年米ハーバード大学公衆衛生医療政策学部修了。2003年から阪大病院中央クオリティマネジメント...
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