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武田、臨床研究不正の再発防止策を公表

レポート 2014年10月6日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ブロプレス」の臨床研究Case-Jについて不適切な関与を受けて、武田薬品工業は10月3日、再発防止の取り組みをまとめ、公表した(資料は、同社のホームページ)。今年4月に二次利用も含めて広告をチェックする部署の設置したことや、6月に定めた医師主導臨床研究への営業部門の不関与を求める項目を明文化した社内要綱の徹底などが柱となっている。社内処分も実施したが、詳細は公表していない。 Case-Jの論文を巡っては、6月に会見を実施した際、ブロプレスがCa拮抗薬に比べて効果が高いような印象を与える「ゴールデンクロス」と呼ばれる表や、元社員で京都大学EBMセンターの主任研究員となった人物が、社員の時に、論文の草稿を書いていたなどの疑惑があった。同社は、「社内で必要な事項は確認した」としているが、結果について公表していない。 再発防止については、(1)コンプライアンス体制の強化、(2)医師主導臨床研究に対する支援の透明性の確保、(3)副作用報告に関する取り組み強化、(4)寄附金拠出に関する対応――の4つ。 (1)については、広告の不適切な利用があったことを受けて、4月に医薬営業本部内にコンプラ...