パートへの保険適用、病医院にも影響

社会保障審議会医療保険部会（部会長：遠藤久夫・学習院大学経済学部教授）は10月6日の会議で、医療保険制度改革に向けて、高齢者医療・被用者保険の在り方と現金給付等の見直しについて議論した（資料は、厚生労働省のホームページに掲載）。 高齢者医療・被用者保険は、人口の高齢化や団塊の世代が全て65歳以上になる時代を迎え、前期および後期高齢者の医療費をいかに負担するかが最大の課題。それだけなく短時間労働者への被用者保険の適用拡大に伴う対応なども検討事項であり、パートタイムの職員を抱える医療機関の影響は少なくない。 政府は労働人口の増加策の一環として、2016年10月から被用者保険の適用を拡大し、現行の週30時間以上から、週20時間以上の勤務の労働者も対象とする。厚労省は、賃金が低い加入者が多い医療保険者について、後期高齢者支援金の負担増を軽減する措置を検討する方針。 日本慢性期医療協会会長の武久洋三氏は、「（被用者保険の適用拡大が）労働人口を増やす国策であれば、適用拡大に伴う負担を、全て事業者に求めるのはおかしいのではないか」と指摘し、適用拡大そのものには異論はないものの、特に中小の医療機関にと...