1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「生活改善で現金給付」、保険者も支持せず

「生活改善で現金給付」、保険者も支持せず

レポート 2014年10月16日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

社会保障審議会医療保険部会(部会長:遠藤久夫・学習院大学経済学部教授)は10月15日の会議で、医療費適正化を議論、糖尿病等の重症化予防など、保険者への取り組みにインセンティブを付ける方針に関しては、おおむね委員の合意が得られた。一方で、個人については、生活習慣の改善などの自助努力をした対価として、健康グッズなどに交換できるヘルスケアポイントを付与することには異論はなかったが、現金給付や保険料を軽減する仕組みに対しては、慎重論が相次いだ(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。 厚労省が提示した案では、保険者へのインセンティブを付けるのは、(1)糖尿病等の重症化予防、(2)後発医薬品の使用促進、(3)重複・頻回受診者への指導や、残薬管理等を含めた訪問指導、(4)歯科検診――など、現在でも一部の保険者が実施している事業が候補。これらの現状や事業実施の効果を測るため、レセプト・健診情報を活用した、「データヘルス」事業を一層推進する。具体的内容は未定だが、何らかのインセティブを付ける方針については、支持する意見が多かった。 これに対し、個人へのインセンティブについて、健康保険組合連合会副会長...