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エボラ出血熱、未承認薬の使用を許容

レポート 2014年10月25日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は10月24日開催した「一類感染症の治療に関する専門家会議」(座長:大曲貴夫・国立国際医療研究センター病院国際感染症センター長)で、国内でエボラ出血熱患者が発生した場合に、有効性と安全性が未確立でも、適応外・未承認薬の使用が倫理的に許容されることを確認した。 「一類感染症の治療に関する専門家会議」の座長を務める、大曲貴夫・国立国際医療研究センター病院国際感染症センター長。 エボラ出血熱への使用が検討されているのは、抗インフルエンザ薬として承認されているアビガン(一般名ファビピラビル)。海外で少なくとも4例に投与された。そのほか、候補としては治療薬2種、ワクチン2種があるが、いずれも海外のメーカーが開発中のもの。「有効性と安全性が未確立の治療の提供は、WHOの倫理委員会の結果も踏まえると、日本においても倫理的に許容されるとの結論になった。アビガンだけを認める話ではないが、現実的に日本で入手可能なのは、アビガンくらいだろう。有効性と安全性が確立していないことなどについて、十分にインフォームド・コンセントを取った上での使用を想定している」(厚労省健康局結核感染症課)。製造販売元の富...