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「『反対』述べる場もない」、成田医学部案で地元医師会

レポート 2014年10月29日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

国家戦略特別区域の「東京圏」の区域計画素案の中に、千葉県成田市などでの医学部新設の可能性が盛り込まれたことを受けて、日本医師会の横倉義武会長は、10月29日の定例記者会見で、「絶対数確保には一定のめど」との認識を示し、改めて反対する考えを示した。会見には、千葉県医師会と成田市のある印旛市群医師会の両会長も出席した(『成田の医学部新設、石破大臣「結論を出す」』を参照)。会見後に、地元医師会会長の2人は「情報が入ってこない」「反対意見を言う場もない」などと指摘し、今後、日医などと協力して意見発信方法を模索する考えを示した。 区域計画の素案では、「国際的な医療人材の育成のための医学部新設等の新設に関する検討」が、「千葉県成田市などで、医学部の新設等について検討し結論を得る」との表現が入っている。日医らの会見は、正式に検討項目となったことを受けたもの。 横倉会長は、2015年度の医学部入学定員が9134人となり、2007年度に比べて1509人増となっている点について「15の医学部分の定数が増えている。医師の絶対数の確保には一定のめどが付きつつある」と指摘。その上で、定員の増加が顕著となった20...