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臨床研究規制も省庁縦割りの壁、楠岡氏

レポート 2014年10月30日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

日本製薬工業会は10月30日、メディア向けのフォーラムを開催し、国立病院機構大阪医療センター院長の楠岡英雄氏が、「臨床研究の適正な実施に向けて」と題して、講演した。臨床研究の透明性確保に関する法制度などの新しいルールを検討する厚生労働省の 「臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会」の委員も務める楠岡氏は、臨床研究の法制化や規制権限を持つ組織の必要性、省庁の縦割り組織に起因する規制の難しさなどを指摘した(『臨床研究規制、法制化へ、厚労省検討委』を参照)。 日欧米「ある程度横並びで」 楠岡氏は、ノバルティスファーマ社の降圧剤「ディオバン」を巡る問題や、モニタリングやデータの5年保存などを義務付けた、文部科学省と厚生労働省による「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の見直しの経緯を振り返りながら、現在検討されている法規制について言及。法規制の必要性について、厚労省の検討会でも、薬剤における未承認薬や適応拡大などを目指す臨床研究に限定した上で実施することで、ある程度まとまったことを紹介した上で、「既に法規制を実施している米国や欧州と比べて、ある程度横並びでないと、(規制が厳しすぎて)日...