1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 患者申出療養、「先進医療普及の契機」と保険局長

患者申出療養、「先進医療普及の契機」と保険局長

レポート 2014年11月5日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・国立社会保障・人口問題研究所所長)は11月5日の会議で、患者申出療養(仮称)の枠組みを了承した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。厚労省は、11月7日の社会保障審議会医療保険部会で議論後、同制度の創設に向け、次期通常国会に関連法案を提出する方針。制度の具体的な運用方法は、法案成立後、再び中医協で議論する。 患者申出療養(仮称)は、現在の保険外併用療養の評価療養で実施されている「先進医療」を拡充するイメージ(『「患者申出療養」、臨床研究中核と大学本院が主』を参照)。患者申出療養(仮称)で可能になる医療として、厚労省は、(1)病期が進んだり、合併症があるなど、先進医療の実施計画の対象外となる患者への療養、(2)治験の対象外となる患者への治験薬の使用、(3)国内未承認・海外承認薬の使用――などと例示した。患者申出療養(仮称)は、将来的には、保険適用を目指していることから、「疾病または負傷の治療と言えないものを除く」とされており、美容などは対象外。 これに対し、日本医師会副会長の中川俊男氏は、「患者申出療養(仮称)で一番多いのは、先進医療の実施...