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「異常なければ血液返せ」と患者◆Vol.9-1

医師調査 2014年11月10日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

Q.9では、「医師になって、最も困った、もしくは苦労した体験談」を聞いた。患者や家族とのトラブルや訴訟体験、上司や同僚との人間関係など、幅広い回答が寄せられた。中でも多かったのは、「患者とのトラブル」が100人超、「治療、診断関連」が70人弱、「上司、同僚、部下などの人間関係」が約60人(複数回答)。具体的なエピソードも数多く寄せられた。主な回答を、3回に分けて紹介する。 【治療、診断関連】 ・麻酔科勤務のころ、自分の考えの甘さで患者を命の危機にさらした。今でも、時おり頭をよぎる。生涯自分の戒めになるように心がける。 ・患者の家族が、専門が違うが同じ医局の先輩で、入院が必要になった段階から治療内容に口出しをしてくるようになり、結局、本人が望んでいないことをしなくてはいけなくなった。その結果、良い関係だった患者に恨まれ、最終的には不幸な転帰となった。 ・胸部写真でうっ血性心不全の所見を認め、発熱、咳嗽、喀痰、聴診の雑音なく、採血で炎症反応や白血球数も基準内など、田舎の精神科で調べられる範囲内では、肺炎を思わせる所見は一切なかった80代の患者。家族から、「内科的な問題があればすぐに総合病院...