1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. エボラ、対症療法で致死率低下の可能性

エボラ、対症療法で致死率低下の可能性

レポート 2014年11月13日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

第62回日本ウイルス学会学術総会において11月11日、エボラ出血熱についての緊急セッションの中で、リベリアにおける支援経験のある国立国際医療センター病院国際感染症センターの医師、加藤康幸氏も講演し、粘膜障害と見られる喉の痛みや意識障害を伴う患者が亡くなる可能性が高い点を報告したほか、対症療法の充実で致死率が下がる可能性も指摘した(『「38度以上の勤労者、渡航歴確認を」、エボラ』を参照)。 リベリアでの支援経験のある加藤康幸医師は、エボラ出血熱について、出血症状が見られるのは15%程度と指摘した。 防護服、塩素消毒で感染防止 加藤氏は、今年5月と8月に、3週間ずつ、リベリアに支援に入った経験を基に講演。5月の時点では、リベリアには患者が発生しておらず、現地の保健当局は「流行を終わった」という人もいて、収束ムードの雰囲気があったという。 現在のリベリアは、主要病院が全て閉鎖状態で、マラリアや出産も含めて、通常の医療が提供できない状態。世界各国からの支援者は、エボラ出血熱に特化した医療を提供していて、封じ込めに成功したウガンダからの支援も含まれている。加藤氏は、支援の狙いとして、「主要病院の...